今回の記事では、躁状態とうつ状態が交互に現れることで有名な、「双極性障害」という精神疾患について詳しく解説していきたいと思います。
また、双極性障害のある方が、就労移行支援を活用して自分らしく働くための情報として双極性障害の方の利用事例も併せてご紹介していきますので是非最後までご覧くださいませ♪
今回の記事がおすすめな方は以下の通りです。
におすすめの内容となっておりますので、ぜひご活用くださいませ!
では、まず「双極性障害とは一体どの様なものなのか?」についてですが!
躁状態(または軽躁状態)と言われるハイテンションな状態とうつ状態がくり返しあらわれる精神疾患がこの双極性障害となります。
そもそも、人はうれしいことがあれば気持ちが昂り嫌なことがあれば気分が落ち込むものですが、双極性障害では、このような「気分の浮き沈み」といった通常の範疇をはるかに超えた激しい症状が一定期間にあらわれて、様々な問題を引き起こしてしまうことで、非常に当事者の方は苦しまれているというのこの疾患の大きな特徴となります。
また、この双極性障害は20代~30代の方での発症が多く、発症頻度はおよそ100人に1人とそれほど稀な精神疾患ではありません。
さらに、一般的にうつ病患者は女性が多いと言われますが、双極性障害の場合は男女差はほとんどなく、その疾患名から「障害」という言葉への偏見を持たれてしまう事や患者さま自身が言葉にとらわれてしまうことがあるため、以前は「躁鬱病」と呼ばれていたものが「双極性障害」となり最近では「双極症」というも呼ばれ方が多く見受けられます。
さらに、双極性障害には「双極I型障害・双極II型障害」と分類されており、
それぞれの診断基準としては、上記の症状が「生活に支障が出るほど激しい場合は双極I型障害」
また、「生活に支障がない程度に起こる場合は双極II型障害」と診断されるケース多くなっております。
では次に、双極性障害の主な症状についてですが、気分が高まる躁状態と気分が落ち込むうつ状態がくり返しあらわれるのが大きな特徴です。
具体的には以下の通りとなります。
【躁状態の主な症状例】
【うつ状態の主な症状例】
それぞれ上記のようなものが一般的です。
そしてさらにそれら両方が交互に現れる混合状態も症状としてございます。
【混合状態の主な症状例】
このような症状となっております。
双極性障害をお持ちの方が働く上での課題としてあげられるものには以下のようなものが例としてあげられます。
などが考えられます。
例えば、躁状態などで夜寝れないといったことで適切な睡眠時間を確保できず「朝起きられない」さらには、体調管理ができず体を壊してしまったり
逆に、うつ状態にて仕事への意欲低下欠勤してしまうことが増え「休みがちになってしまったり」
躁状態では、考えが拡散したり、集中力が散漫になったり、うつ状態でのいよっく低下から、集中できない!やる息が出ない!などの仕事効率が落ちるにつながります。
そして躁状態でのイライラ、攻撃的な態度やうつ状態での対人へのネガティブな反応から孤立してしまい、人間関係にもトラブルを抱えてしまうこともあります。
これらの事から、仕事の遅れやミスを連発することで悪循環に陥ります。
そもそも就労移行支援とは、障害があり一般就労(障害者雇用含む)を目指したいという方に向けて、職業訓練やその方の障害や疾患などへの自己対処を学ぶために通う
国や市によって指定を受けた通所型の障がい福祉サービスとなります。
この項では、これから就労移行支援の利用を考えている方、または就労移行支援に興味がある方に向けて、
就労移行支援の制度や利用方法など、利用する前に知っておいた方が良い情報などをいくつかご解説していきたいと思います
まず、就労移行支援は「障害者総合支援法」(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)に基づく障害福祉サービスの一つとなっております。
目的としましては、障がいのある方が社会で日常生活または社会生活を営むことができるようにサポートを行っていきます。
対象者は以下の通りになります。
この条件を満たすことが出来た方のみが就労移行支援のサービスを利用する事が出来ます。
就労移行支援を利用するためには、障がい福祉サービス受給者証を発行してもらわなければなりません。
なので、この受給者証を発行する手続きから就労移行支援を利用するまでの流れを簡単に解説していきたいと思います。
大まかな利用の流れは以下の通りです。
上記の流れで進んで行きます。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう!
まずはネットなどで調べて自分が行きたい就労移行支援を見つけて問い合わせをしましょう。
問い合わせをすれば見学に行く日程調整を行い、実際に事業所へ見学に行きます。
この見学で就労移行支援の詳しい説明や今後の流れなども一緒に説明してくれます。
さらに詳しく、就労移行支援の探し方を知りたいという方は以下の記事をご活用ください!
事業所見学が終了し通いたい就労移行支援が決まれば、次に受給者証の発行申請を行います。
就労移行支援や就労継続支援といった障がい系福祉サービスは、この受給者証の発行が認められて利用が可能となります。
こちらの申請は、皆様のお住まいの自治体の障害福祉課などの「福祉窓口」へいき就労移行支援を利用したい旨を伝え書類の記入・職員によるヒヤリングを行う流れですすめていきます。
自治体での申請の次に、認定調査が行われます。
この認定調査は本当に就労移行支援のサービスを利用するべきかどうかの審査になります。
自治体によりますが、ヒヤリングだけで終わる自治体もあれば実際に自宅へきて現在どんな生活を送っているのか?
家族構成などヒヤリングもかねて訪問する場合があります。
認定調査が終われば審査が下りるまで期間がありますので、その期間の間で
就労移行支援を利用してどうなりたいか?就職をするまでの計画を
指定特定相談支援事業者と呼ばれる方や申請者本人で作成していきます。
作成したものは後日、自治体の障害者福祉の担当窓口へ提出します。
受給者証発行の手続きから審査が下りるまで自治体にもよりますが1カ月~2カ月ほどの期間を要します。
なのでその間の期間で、本当にこの事業所で良いのかどうかの判断をする為、暫定支給という期間が設けられます。
この期間はお試し期間なので、暫定支給期間の間で判断するようにしましょう。
無事に審査が通り障がい福祉サービス受給者証が発行されれば、就労移行支援の利用を本格的にスタートする事になります。
利用期間は原則2年間都定められているので、しっかりと期間内に就職ができるように計画を立てて利用するようにしましょう。
就労移行支援を利用するための費用(利用料)が必要になります。
しかし、その逆で利用料が必要でない方もいらっしゃるのです。
その違いは何なんのか、以下の表をご覧ください。
就労移行支援事業所”利用者自己負担額表”
区分 | 世帯収入の状況 | 負担上限月額 |
---|---|---|
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円(注2)未満) ※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除きます(注3)。 |
9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
前年度の世帯収入などによって利用料が発生するかしないかに分かれます。
利用料の計算方法の例で行くと
1回の利用が大体500円~1,200円程(施設や利用日数によって変動あり)
月に20日利用すれば10,000~24,000円程になります。
上限が設定されていますので、どんなに高くても37,200円を上回ることはありません。
なので生活保護受給者や住民税非課税の方はこのような費用を払わずに就労移行支援のサービスを利用できるのです。
双極性障害のある方の就労移行支援を利用するメリットには以下のようなものがあります。
などがあげられます。
それでは一つずつ、順番に見ていきましょう。
就労移行支援では事業所によって様々なプログラムがあります。
そんな中で、自己理解や症状のコントロールを学べる心理学的なプログラムを用意している事業所もあります。
自己理解を深めて、どんな状況・どんなタイミングで病気の症状が出やすいのか、再認識するために自己分析ができるのです。
症状が出る前に回避するためにどうすれば良いのか?なども学べるので、症状が回復していく可能性も大いにあります。
就労移行支援では職場実習と言い、実際に企業へ行き業務を行う事が出来ます。
自分が就きたい業種や興味のある事を行っている業種のある企業で実際に業務を行う事で
就職する前に、本当に自分に合った仕事なのかどうかを事前に判断する事ができます。
実習中では上司とのコミュニケーション、1日の仕事のルーティン、自分の適性など得れる事は様々でとても大きな収穫になるでしょう。
就職をする為には就職活動をしなければなりません。
就職活動と言えば、面接や履歴書の作成などがありますが、このような事は普段生活をしていてあまり学ぶ事が出来ません。
しかし、就労移行支援ではこの様な就職活動へのサポートも行ってくれるので、支援員を面接官に見立てて面接練習をおこなったり、
支援員と一緒に履歴書の作成を行ったり、あとはビジネスマナーなども学べたり
就職活動で必要なスキルも就労移行支援では学ぶ事が出来るのです。
それでは、次に当校で実際にご利用いただいいていた双極性障害の方の就労移行支援事業所の利用事例についてご紹介していきます。
様々な職業訓練や心理プログラムを経て課題の解決や一般就労・職場定着を果たされた方の事例となりますので、
「双極性障害」をお持ちで一般就労に課題を抱えられている方もぜひ希望を持って一歩踏み出すきっかけとなれば嬉しいです。
仕事のストレスがきっかけで双極性障害と診断されました。
最初の頃は、躁とうつの波が激しく、うつ状態のときには外出がほとんどできない状態だったとのことです。
仕事も退職し、自宅で療養する日が続き、外出が少しできるようになった段階で、就労移行支援を探し、WithYouの利用を開始されました。
最初は、体調に不安があったため週2日の通所から始めていきました。
体調に波があるため、職員と相談し、生活記録表を毎日記入し、ご自身の体調の変化を目で見える形にしていきました。
生活記録表を書き続けることで、どんなときにうつ状態になりやすいかが少しずつわかるようになってきました。
また、紙で記録を残すことで、それを持って病院へ行き、医師に自分の体調の波を的確に伝えられるようになりました。
どのようなことが起こったときにうつ状態になりやすいかがわかったことで、対策も立てやすくなり、職員と一緒に対処法を考えることもできました。
対処法を見つけたこと、事業所に通い生活リズムも整っていったことで、少しずつ体調が落ち着き、週5日通所もできるようになりました。
就職活動に入った際も、採用見送りとなったときには落ち込むことがありましたが、職員と一緒に考えた対処法を実践し、大きく落ち込むことはなく、1~2日程度でフラットな状態に戻すことができ、就職活動を続けていくことができました。
その結果、就職を決めることができました。
就労移行支援の利用を始めてから、順調に週5日通所することができているように思われていましたが、躁状態が続き、頑張りすぎてしまうということがありました。
躁状態のときはやる気もあり、なんでもできるように思えたとのことです。
無理をしすぎないように職員が声をかけても、まだできる!と思い、毎日の活動量がかなり多くなっていました。
また、躁状態のときは多弁になったり、お金遣いが荒くなってしまうということがありました。
頑張りすぎてしまった結果、体調を崩し、うつ状態となり、職員と話し合い少し休養をとることとなりました。
1週間ほど休み、通所を再開した日に職員と面談を行い、今後の訓練の取り組み方についてを話し合いました。
ご本人は、「躁状態のときは、自分に全く自覚がなく、職員の無理をしないようにという言葉も邪魔をしているように思えたけど、今考えるとたしかに頑張りすぎていたと思う」と振り返り、今後はペースを緩めて活動を行うことを話し合いました。
少しの間休むことにはなりましたが、その後は自分のキャパシティを超えないように活動を行い、自己分析にも取り組み、双極性障害との向き合い方を考えていきました。
自己分析をしっかり行ったことで、面接時にも自分のことや障害についてしっかり説明することができ、見事内定をいただくことができました。
就労移行支援の中では、心理プログラムやコミュニケーションの練習を中心に活動しておられました。
長い間双極性障害に悩まされ、なんとかしたいという思いで、就労移行支援の利用に至り、少しでも気分の波を緩やかにするために、ストレスコーピングや認知行動療法などに取り組みました。
また、ビジネスマナーなど会社で必要となるコミュニケーションスキルについても学んでいき、いきなり就職して働くのは不安だという思いがあり、まずは企業実習から始めることとなりました。
企業実習では、挨拶やクッション言葉など気持ちのよいコミュニケーションをとることを意識し、社員の方と関わるようにしたとのことです。
業務内容もご本人に合っていたことと、企業の方からもご本人のお人柄を評価していただき、実習先にてそのまま就職することができました。
では、次に就労移行支援で提供される主なプログラムや支援内容については以下の通りとなります。
それでは、実際に一つずつ順番に詳しく解説していきますのでそれぞれの支援内容の中身を見ていきましょう。
就労移行支援では主にこれらのプログラムを経て一般就労を目指しますが、当校ではさらに
精神療法に特化したプログラムや専門家を目指すためのプログラムを多数ご用しております。
ワードやエクセルなどの基本的なパソコン操作、円滑なコミュニケーションの方法、挨拶やクッション言葉などのビジネスマナーなどを学ぶことができます。
これらを身につけておくと、自信をもって働くことができるようになります。
特にコミュニケーションについては、ひとりでは練習することが難しいため、就労移行支援で、人と関わったり、一緒に練習することがおすすめです。
就労移行支援に通うことで、決まった時間に外に出る習慣がつきます。
つまりは一般的に働き始めたことを想定しての通勤や勤務を想定して通所を行います。
そして、生活リズムが崩れていた方も、起床時間や睡眠時間も徐々に定まり、規則正しい生活を送ることができるようになります。
また、働く上で、体調を管理することはとても大切で、体調管理の方法も、就労移行支援で学ぶことができます。
自分に合った体調の整え方や、ストレス対処法を、職員と一緒に考えていきます。
ひとりでは考えることが難しいことも、就労移行支援を利用すれば、専門的な知識を持った職員と一緒に解決方法を考えていくことができます。
就労移行支援では、インターンや職場実習も行っています。
いきなり働くのは不安だという方は、まずは職場実習で、実際の職場を見てみたり、仕事を体験することがおすすめです。
また、実習に行くことで、自分が今できていること、得意なことがわかったり、苦手なことや今後の課題が見つかります。
それらをその後の就労に生かすこともできますので、実習へ行くことは大きな役に立つでしょう。
就職した後は、定着支援も行います。
就職したら終わりではなく、その後も長く働いていくことが大切となります。
せっかく就職できたのに、すぐに退職してしまうのは避けたいですよね。
そのようなことが起こらないために、就職してからも働き続けることができるよう、就職後半年間は必ず定着支援を行います。
定着支援では、メールや電話、来所し職員に相談をすることができます。
仕事をする上で、困りごとが生じたり、悩みが出てきたら、就労移行支援の職員に相談していきましょう。
また、必要に応じて、企業へ訪問し、ご本人、企業のご担当者、就労移行支援の職員で面談を行うこともあります。
それでは、最後に就労移行支援を利用する人の中で双極性障害のある方が利用する際によくある質問のご紹介と、その回答をここでいくつかご紹介していきたいと思います。
当校によく寄せられるご質問の中から、厳選してお伝えしていきますのでよければ是非ご活用くださいませ♪
原則:障がいがあり18歳〜65歳までの方であれば利用可能となるケースがほとんどです。
ですが、一方で就労移行支援はサービスを利用できる対象者になるための条件を満たす必要がありますので
誰でも利用できる訳ではありません。
その条件は以下をご覧ください。
この条件を全て満たさなければ、就労移行支援を利用する事は出来ないのです。
就労移行支援の利用期間は原則2年間です。
この2年間で就職に必要なスキルを身に着ける為、訓練を行い就職を目指すのです。
原則2年間と言うのは、基本的には2年間しか利用できません。
しかし利用している人の中にはもう少しで就職が出来そうな人(就職の見込みがある人)が2年間の期間では足りない人もいます。
そういった方の為に、1年間の延長期間が設けられる場合があります。
この延長期間は誰でも利用できる訳では無いので要注意です。
延長期間を利用すれば、合計3年間の利用ができると言う事になるので、原則は2年間ですが、人によっては3年間利用できる人も居るのです。
詳しくは、以下の記事にてご紹介しておりますのでよろしければご活用ください♪
就労移行支援のサービスの中に、就職後半年間の職場定着支援と言うものがあります。
これは、就職してから長く働き続けれるように就職後、半年間のサポートの事を言います。
就職してからすぐは慣れない事も多く、不安だらけだと思います。
そんな中で相談できる相手が居れば、悩み事なども改善でき長く働き続けれるでしょう。
1カ月に1度くらいのペースで利用していた事業所の担当者と場合によっては努めている会社の担当者と本人の2者又は3者面談の場を設けられます。
働き続ける為、定着支援の期間を上手く利用しましょう。
障がいは様々な種類があり、特徴なども障がいによって違ってきます。
障がいの事を理解されない事が多々ある社会で、働く事を諦める方もいらっしゃいます。
しかし、そんな中で就労移行支援を利用して諦めていたがもう一度就職を目指したいと思ったと言う声も多く耳にします。
就労移行支援では障がいの理解がある中でサポートを行ってくれるので、就職できる環境は整っています。
障がいのある方も就労移行支援を利用して就職している人は数多くいます。
障がいがあると言った理由で就職するのを諦めず、就労移行支援を利用して是非、就職を目指して下さい。
当日、ご相談者様が指定されたお時間に、
大阪堺筋本町校・本町校・梅田校・大阪校・天王寺校
兵庫神戸校
お住まいよりお近くの校をご自由に選択の上、お越しくださいませ。
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